動く展企画書
概要
「動く」をテーマとした展示会。映像作品だけでなく、表現手法は不問。
「動く展」に参加していただく作家さんには事前に”「動く」とは?”という問いかけに対し、自由な形式で回答をしていただき、会場にはその回答をキャプションとして見える形で貼り出す。鑑賞者に対し、作品鑑賞だけでなく「動く」ものに囲まれる日常について、改めて問いかける。
メイン
メイン会場となるギャラリーアートスープさんには、ちゃぶ台の形状をしたインタラクティブテーブルを中心に設置し、床には畳を敷き、和室や茶の間をイメージした空間を演出する。靴を脱ぎ、座ったり寝転んだりした状態で作品を体感できる環境とし、くつろぎを提供する。
事前に行った作家アンケートによって得られた、インタラクティブなアニメーションに興味を持っていると回答した作家さんに6月末より厳選してコンタクトを取り、「動く展」に向けてコラボレーションの映像作品制作を開始する。このコラボレーション作品は今後作家さんのプロモーションとして活用できるものとする。
ワークショップ
「ギャラリーアートスープのジングルを作ろう」というタイトルで、ちょうどシーズンであるクリスマスの「ジングル」と掛けてギャラリーのロゴとカウントダウンのコマ撮りアニメーションを制作し、その場でプロジェクターで上映。この映像は、その後もギャラリーアートスープさんで行われる映像関連のイベントにも利用可能なものとする。
上映会
《シネマまえばしさんとの連携》
ゲストプログラムと、公募のプログラムで構成する。公募によって集められた作品は9月をもって締め切り、事前にこちらで編集し一本化したものを持ち込み上映する。
企画趣旨
昨今、デジタルサイネージやプロジェクションマッピングをはじめとした最新鋭の技術が、わたしたちの生活環境に急速に取り入れられ始めている。受け取り手が存在して、視聴・鑑賞されることによって、初めて映像コンテンツは作品として成立する。人々が多く行き交う場所に映像装置を一方的に設置・発信するだけでは解決出来ない大きな隔たりがあることは、映像コンテンツを展示上映し触れてもらう上で、常に考えなければならない重要な課題であり、これはデジタルサイネージなど大規模上映装置を設置するに限らず、映像作品を制作し発表をする活動をしていく立場にとっても同じである。ソフトウェアの普及により個人単位での映像制作も広まっているなか、関心を持たれることもなく消費されて消えていく映像というものは、作品の制作者の立場で考えれば悲しい事態であり、出来れば立ち止まって内容に触れて欲しいと願うものである。
映像作品と呼ばれるものの「新しい上映環境」に繋がるものはどんなものかを改めて考え、独自の上映環境である「インタラクティブテーブル」を一つの触媒とし、作家として「動く」ものに囲まれることに慣れてしまった現代を見つめ直す。また「動く」について、本企画を通して追求していく。
企画代表:絵空摩耶
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